内科・外科・整形外科・大腸肛門科・炎症性腸疾患(IBD)・便秘・内視鏡検査なら大阪寝屋川の道仁病院|執筆論文解説17 切れ痔(裂肛)の診断と治療|院長ブログ

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病院長ブログ

2023.02.11

執筆論文解説17 切れ痔(裂肛)の診断と治療

 裂肛(切れ痔)に関する依頼原稿です。総説風に執筆しました。  

 裂肛の患者さんは肛門圧(静止圧)が高いはずと考えられがちですが驚くことに7.1%は圧低値の症例があるので注意が必要です(文献的にも特に産後の女性と言われています)。便軟化剤と座薬の使用、食事療法などの保存的治療で効果を認めない場合には手術が必要です。2020年度版本邦ガイドラインでは術前肛門圧によって術式を変えるよう推奨しています。また、保存的治療のオプションとして海外では硝酸薬(ニトログリセリン)、カルシウム拮抗剤(降圧剤)、ボツリヌス毒素(美容整形での皺取りに使用)が使われていることを紹介しました。残念ながら本邦ではこれらの使用が認められていません(当院では行っておりません)。