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病院長ブログ

2023.02.25

執筆論文解説19 エイズウィルス感染者 肛門疾患の外科治療

 エイズウィルス(HIV)感染者の肛門疾患に関する自身、初めての投稿論文です。本邦におけるHIV感染は同性愛者(Men who have Sex with Men: MSMといい、いわゆるバイセクシャルも含まれます)が最多で薬物乱用による方は少ないです(ただし薬害の方は例外です)。MSMの方は肛門性交をするので肛門疾患が多いのです。実は社会的差別を受けている方が少なくありません。当時勤務していた施設はエイズ診療拠点施設ですのでHIV感染者の肛門疾患の治療は責務でした。

 対象は初期の36例です。疾患は多い順に尖圭コンジローマ、痔瘻、痔核、肛門ポリープ、フルニエ壊死、肛門癌(扁平上皮癌)でした。治療のポイントは術前免疫状態把握でCD4陽性リンパ球数、ウィルス量が重要です。対象症例の免疫状態は感染症内科医師の綿密な管理よって良好でした。結果的に全例大きなトラブルなく術後経過、退院されて行きました。免疫状態が管理されていれば安全に手術が可能であるというのが結論です。

現在もHIV陽性者の肛門疾患の治療は続いています。真の専門医であれば避けては通れない(逃げれない)と私は考えています。「専門医がやらねば誰がやる」が基本姿勢です。